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敬老の日、健やかに・穏やかに!

 今日は、「敬老の日」です。発祥は、兵庫県野間谷村(現:多可町)である。
戦後まもなく「年配の人に感謝と知識や経験を伝授してもらう日」を「としよりの日」として始まった
と言われる。
本気で、若い人に伝授しないと忘れられてしまうことが多い。

 中日新聞の17日付け社説「人生という記憶遺産」には、人の「歴史とは、毛糸玉のようなもの、
ほどいて、また編み直すーー。長い人生の喜怒哀楽をひもとくと、未来の種がかくれている」
(要旨)とある。
 自分史では、限りあるが、こうすることで大事な生活の知恵として知ることができる。
一日前の16日全く同じ意味のことを不思議にも聞いた。
地元の年寄りの会「絆の会」(5年前設立)での話の中で会長さんが、
「自分が今まで体験したこと何でもよいから出してほしい」
ジャンルごとにまとめて若い人に伝授したいとのこと。
 核家族化で、年寄りと生活を共にできないため、父母・祖母の伝承が
なされなくなってきたことから生活の知恵・近所付き合いがうまくいかなくな
っていると言う。また無駄の節約と言ってもノウハウが分からないらしい。

アフリカの多くの国では、昔から伝承文化(口承文化)があり狩猟のやり方から、
生きるうえでのしきたり等の伝授により力強く生きてこられたと言う。
「文化の程度は、幸せの限度をつくる」と先哲はいう。
文化があまり高度になり過ぎると幸せ感が減退すると言う。
同じことでもそれぞれのやり方があるのに、便利さから機器化すると
そこには、知恵を出さなくてよく、喜びが無くなることを言っている。

日本の高齢社会は、戦後のベビーブームで生まれた「団塊の人」と言われた人が、
65歳になったことから3000万人を初めて突破した。

時代は、年寄りにとり必ずしも安堵といえない。穏やかな生き方を望んでも、そうはならない。
「切れる高齢者」という問題を日本民営鉄道協会が明らかにしている。駅員や乗務員への
理不尽な暴力が過去最悪となり、60歳以上が最多の2割を超えているという。
元気で穏やかな老いができないでいる。

 中国の孔子のいう、「60歳を耳順(じじゅん)」と説き、
「人の話を良く聞くことができる」とある。これに反した行動が起こっているのだ。
頑固にならず、独りよがりにならず、耳を傾けられる人となり
健やかに・穏やかに過ごしていきたいものだ。
(y・k)