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ホームイラストギャラリー300字小説入賞作品の挿画

良い思ったら、まず動くことが大切!(平成25年度入賞作品)

同じクラスのゆりちゃんは、いじめられている。
私は、直接いじめられているわけじゃないけど、見ているだけ。
ターゲットが、わたしにくるのがこわくて、どうすることもできない。みんな、一人で泣いているゆりちゃんに気付いているのに、だれも気にしなかった。

そんなゆりちゃんを見ていると、私は、自分を思い出した。
私も一カ月前までいじめられていた。友達に未師されたり、くつをかくされたり。でも、一人だけわたしを助けてくれた。
泣く私に差し出された手のぬくもりは、まだ忘れられない。

「ゆりちゃん、私と友達になろう。」
私の手を、ゆりちゃんが、ぎゅうとにぎった。
「ありがとう。たすけてくれて、ありがとう。」

勇気を出せば、きっと、誰かを助けられる。

<講評>

良いことと、分かっているのに、やらないことは悪いことと同じ類です!
でも勇気がないと出来ません。勇気とは正義感の強さです。
出来ないという事は、正義感がまだあいまいだからです。
この段階では、正義があるとは言えないのです。
正義とは、実践があって初めて「あの人は、正義の人」と言われるのだと思います。
この主人公こそ「勇気ある正義の人」なのです。(y・k)