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ホームイラストギャラリー300字小説入賞作品の挿画

アリガトウ 【令和2年度優秀賞作品】

「ありがとう」私が言われてうれしい言葉だ。

ある日、私のクラスにブラジルの転校生が来た。初めは、その子の周りにはたくさんの人がいた。だけど、どんどんその子の周りの人はいなくなっていた。それは、日本語がしゃべれないからだ。
ある日、ペアを組んで調べ学習をする授業があった。周りはどんどん一緒に活動するペアが決まってた。でも、その転校生の子は一人だった。

私は、思い切って言ってみた。「一緒にやろ」と。そしたらその子は、カタコトの日本語で「アリガト」と言った。それは、その子が転校してきて初めて聞いた日本語だった。言われた時、とてもうれしかった。

それ以来、私は声をかけるやさしさや、話してみる勇気が大切だと思った。