2020年4月6日笑門来福
「辛かったら、辛いことを楽しめ!」
この言葉は、NHKの朝ドラ「スカーレット」で、母親の喜美子が、1人暮らしを始める息子の武志を送り出す時にかけた言葉です。「ええっ」と新鮮な驚きを感じました。親の保護から離れ、辛いことがあっても、逞しく乗り越えていく力を培ってほしいとの願いでしょうか。
「辛かったら、我慢しないで、帰っておいで」だったら、素通りした言葉になっていたでしょう。人生は、ハッピーなことばかりではない。自分の気持ち次第で、または視点を変えるだけで、喜怒哀楽を楽しみ、生きていく上での糧になると教えたかったのでしょうか。喜美子の生き様そのものを表す台詞だと受け止めました。
喜美子に吸い寄せられるように、温かい人間関係が築かれ、いつも笑顔が絶えない。
「僕と君は、同じ顔か?」「同じ顔をしているか?」
「歩く速さも違う」「話し方も違う」
そして、
「違いを気にするな!」
新しく始まった朝ドラ「エール」の中で、新任の先生が、主人公の4年生になる裕一に問いかけた言葉です。大正半ば。子どもの世界では喧嘩が強い子がヒーロー。喧嘩は弱い。しかも、運動が全くできない主人公の裕一。
金子みすゞさんの「みんなちがって、みんないい」の考え方に繋がってきます。
喧嘩の強い鉄男が、裕一に言う。「悔しい時に笑って、ごまかすな!」
心から笑ってこそ、生きている実感が持て、福が舞い降りてくるような気がします。正に『笑う門に 福来たる』
身近に、遠慮なく思いの丈を話せる仲間が持てれば、自然に笑顔が生まれます。(c・s)