2021年3月15日ユニバーサルデザイン
ふとした時に、こんな製品があったら、どんなに便利だろうと思うことがある。いつも何不自由ない便利さの中で生活していると思っていたのに・・・
*その1『体温計』
体調を崩した身内の一人、年配、60代後半。
このコロナ禍では、少しでも体調が悪いとなれば、熱を計りたくなる。体温計を脇に挟む。暫くすると、電子音が計測できたことを知らせてくれる。本人は、知らん顔をして、相変わらず、じっとしている。
離れたところにいる私が、「鳴ったよ。見てみたら。」と声をかける。
「ホント?聞こえなかったなあ」実際に、脇から体温計を取り出してみれば、数値が出ている。「36.6。熱は、無いや。良かった!」
ピピッ、ピピッ、ピピッ この電子音が全く聞こえないという。周波数を変えて、低い音で知らせると、聞こえるかも?それとも、計測し終えたら、振動させる?光で知らせる?ある程度、時間を置いて、体温計を取り出せば良いだけのことかもしれないが、軽度の難聴の方も重度の方も、使い易い体温計になるのでは。
*その2『名前の書ける靴下』
孫の靴下を買い、保育園に履いていけるように名前を書かなくてはと思っていた。透明な袋から出してみたら、ビックリ!靴下の内側が、紺色の靴下であっても、白い糸でリブ編みがしてあり、すぐに油性ペンで名前が書けた。何と、便利!
実母がデイサービスに通っていた頃、靴下に、バイヤステープを小さく切り取って名前を書き、履くときに困らないように、縫い付けていた、持ち物全てに名前を書くのは、簡単そうで、実は手間のかかることだった。母の所に出向くときには、針と数種類の糸、ハサミ、油性ペンを持参していた。
高齢化社会、ショートステイ、デイサービス等通う方を支える家族の負担を減らすためにも、子ども用の靴下にあるような白いリブ編みを作ってほしい!
*その3『携帯電話』
実母も義母も、現役の頃は、しっかりと働いてきたせいか、手指が大きい。実母はリウマチもあり、手指の変形が著しかった。画面の一部だけをタッチしようにも、指が他の部分にまで掛かってしまい、なかなか思うように操作できなかった。
電卓に大小、様々な大きさがあるように、携帯電話にも大きさが選択できると有難い。義母は、携帯電話で話しているうちに、無意識に音を加減する機能を触ってしまい、聞こえにくいといつも言っている。調べれば、一目瞭然。音が小に切り替わっている。
便利な生活の中にいるからこそ、不便さをよりリアルに感じてしまう。(c・s)