2023年10月9日「人間関係の輪」
2年ほど前に、我が家の隣に引っ越しをしてきた若夫婦Mさんは、引っ越しの挨拶に来ていただいたきり、一度もお会いしていませんでした。
Mさんの家は、新築の平屋一戸建てで、庭には広い芝生そして、近所に住む旦那さんのおじいさんが手入れをしてくれる小さな畑があります。いつもその家の前を通るたびに「綺麗に手入れをしてある庭だな」と思って見ていました。気にはかけていましたが、勤めに行かれているのか、平日は帰りが遅いようで、Mさん夫婦をあれから一度も見かけることはありませんでした。
先日の夕方、勤め先から帰宅途中で、ベビーカーを押す女性に会いました。よく見るとその女性はMさんでした。赤ちゃん(今は3か月らしいです)をご出産され、散歩から帰ってきた時のようでした。赤ちゃんは、ぷくぷくした手足で、私がその子をあやすと「ニコッ」と笑い返してくれました。女の子ということもあり、その子はお母さんMさんにそっくりでした。それを伝えると「よく言われます!」と嬉しそうに答えられました。
Mさんと世間話をしていると「育児をしていると今日は、誰とも話をすることはなかったなと思うことがあります。」と言われました。
自分も子育て中に同じことを感じていました。
社会から分断されて、孤立したような気がして、これから自分はどうなるのか、この子育て方法で良いのだろうか等、色々と思っていました。私が住む場所は、隣近所は古くからの住民ばかりで、今まで仕事をしてきたMさんは、きっとご近所付き合いに時間を割くことはできなかったでしょう。幸いMさんのご主人の実家は近所で、義母さんが料理を届けて家事や育児を手伝ってくれるそうです。
Mさんの助けにはならないと思いますが、私にできることをこれからも実践していこうとおもいました。そして、その助け合いの人間関係の輪が地域全体に広がっていくとすれば、とても良いことではないでしょうか。