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「生きることの大切さ」

 8月2日(金)に多治見市産業文化センターで、多治見市・多治見市教育委員会が主催する「多治見市子どもの権利セミナー」に行ってきました。

 セミナーの内容は、第1部「子どもの権利擁護委員会報告会」第2部は、切磋亭琢磨氏による「笑って考えよう!子どもの権利」落語&講演会の構成になっていました。

 第2部の講演会講師は、社会人落語家の切磋亭琢磨こと石橋豊さん(72)。「車で三重県津市から片道2時間50分かけ会場まで来て、1時間30分講話して、また、2時間50分かけ帰っていきます。」と最初に笑いを取りながら、落語が始まりました。

 講師の切磋亭さんは元小学校教員。30代半ば頃に担任した学級で、重い心臓病を患う男児がいたそうです。病弱な男児(A君)との接し方に悩んだため、保護者に詳細を聞きに家庭訪問をしました。A君の母は、何を聞いても「皆と同じようにして下さい」と言ったそうです。 

 しかし、体も小さく顔色も悪いA君は体調不良が続き学校を休みがちで、体育も見学をしていました。初めクラスの児童たちは、A君を特別扱いして、良く思っていませんでしたが、徐々にクラス全員がA君を大切な存在として認めるようになりました。

 A君の母は、「うちの子は生きているだけでいい。そして、皆から好かれる子になってほしい。」と言われ、本当に誰もから好かれる天使のような子になったそうです。

 翌年、彼は大手術をすることになり、亡くなってしまいました。

 「生きたくても生きられない人がいる」一日一日を大事に生きる。

 A君の話を通じて、切磋亭さんが、『生きることの大切さ』と『皆が幸せになるために、積極的に人権の勉強をする必要がある』と話されたのが、印象に残りました。