2011年4月8日「舫い(もやい)の精神」 こそが心
大震災での多くの善意が日本だけでなく世界中から
よせていただいています。
助けには、自助・共助・公助があります。
地震直後は行政機関と職員も被災するため、
「自分の命は自分で守る」
「自分たちの地域は自分たちで守る」ことの重要さが判ります。
「自助・共助・公助」の比率は、「7:2:1」といわれています。(防災士・教本より)
このことで分かるように発生時、いかに自らの即座の判断が大事か判ります。
そのためには、知識と知恵が大切です。
これには、逆に公助・共助による普段の教えの訓練が重要となります。
しかし高齢社会の今では、こうしたことさえ、ままならないこととなります。
災害後は、特に一人では生きられませんので、いち早く公・共の助けが
大事なのです。
支えられ、助け合うことこそが第一です。
漁師の言葉に、「舫い」ということがあります。
舫いとは、比較的深い海で船が流れたりしないように、
一隻の比較的大きな船のみが錨を下し、この船に他の船が継ぎ合わされて、
停泊する様子を言います。
いわゆる既に支えあい・助け合っている状態を言います。
どうしたら、支え合いが可能になるかを教えてくれているのです。
支え合うには、できるだけのこと呑み込めるだけの中心となる物・
人が大事ということです。
人では、他人を大事にできる心根があり、相手を思う
互恵(奉仕し合う)・慈悲(同苦し合う)・愛の精神(分かち合う)
ことが必要なのだと思います。
この「舫いの精神」こそが、海洋国の日本人が大昔から持ち合わせの
心なのです。(y・K)