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「人の世に熱あれー」水平社宣言90周年を迎えて

 この3月3日は今から90年前の大正11年3月3日全国「水平社」創立大会が京都で開かれた日である。
「人の世に熱あれ、人間に光あれ」

 この言葉は、日本人の人達により永く虐げられた同じ日本人の心からの悲痛な叫びなのである。
 永い間、差別と迫害で虐げられた被差別部落の人々が、自らの意思で
奪われ通されてきた、人間の権利復興のため決起した日である。

 しかし90年たった今でもこの問題は、インターネット等を見て明らか
のように、より陰湿な問題となって現存している。
 
 この宣言は、日本人への人権の育みを知らしめた
歴史的な「日本の人権宣言」であると言われる。
人権の歴史は、闘争の歴史であり、為政者からの権利奪還運動でもある。
為政者たちは、いつの世にあれ弱いものをつくり、やりたい放題に
自らの栄華安定を謳歌したがる命の働きを持つものである。
「口先三寸」で、うまいこと言いその場限りで時を重ねる国民は生活の困窮で、このことを忘れさせられ、これを究極的に許し、さらにその罠にはまり込んでいく。
そして後世でこのことが発覚し結局、損をして苦しむのは、民なのである。
歴史的に、如何に偉大な貢献をしようとも、人の上にあぐらをかいて
人権を犠牲にしてはならない。
江戸時代に、政府の延命維持のため自らの保身の考えから、
差別・虐待をして、しかもそのための制度を創るに至ったのである。
今考えるに、 まさに、これらの為政者らは、魔物であり、悪魔の集団
でしかなかったと言えまいか。
 それは、現在の民主主義の時代になり、これらの為政者が犯した
多くの苦悩の対応のために今でも、マンパワーがかけられ、過去約3・5兆円余
の血税がかけられたのだ。
結局この金は、後の国民のツケであったのだ。

 そして、その時に住していた被差別以外の皆さんの先祖は、自らも
その制度に為たり、これが心根深くにDNAとして植えつけられ、
子孫である現在の皆さんの深層心理に意識なしに下種され、今に至って
いるのである。

だから、この同和問題は、例えば結婚話という親族的問題となった時、
他人事でなくなり「できたら辞めたら」となるのである。
百数十年前の為政者と同じ悪魔の命が、放射線の如く鋭く
あらゆる善根の積み重ねの核を突き破って、現代生活に湧現するのである。
 知織人であるほど家柄を言いその傾向が強いとされる。

 ゆえに、この命を自ら断ち切るためには、祖先からの受け継がれた「一本の矢」
のこのことを「知らなくてもいい」「そっとしておいたほうが良い」との言い訳ではなく、学び理解して一人一人が命を変え、縛りからの開放に努めるべきである。

ドイツ人がユダヤ人を殺害したと同じで、同和問題も、政府と国民の責任(国全体)として、「国民的課題」として永久に公文化されている所以(ゆえん)はこのことなのである。(y・k)