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人権の思いーー「そばにある人権」

 先日の12日国連総会の「人権理事会」において、日本は「人権理事国」
として47カ国の中に、182票獲得して選ばれた。
 日本人の人権感覚は、必ずしも世界では上位にないのである。
 第2次大戦の最主戦国であるからであるからである。
敗戦国であるので、平和主義の意義は、やや浸透してはいるが。 

 しかし戦後生まれの人が多くなるに従い、「自分のことで精一杯で他人のことを考えていられないため、どうなってもだれかが何とかしてくれるだろうと思い。
 他人が言う、先の無い、今だけの、もっともらしい強い意見に、同調し易い(付和雷同的な自己意思の少ない)ポピュリズム(大衆迎合主義)に浸り易い気質である」と言う。
 今でもドイツ・イタリア人の気質と似ているらしい。
国連で人権理事国となったことは、こうした日本人のありようを下から
見直す機会になればと思う。

 万人の尊厳を守り、人権の意義である「人間が人間らしく幸せに生きていくため権利」の社会をつくる方途として人権教育の果たす役割は、益々重要になってきている。
「貧困と無知から、人権教育などやっても、やらなくてもどっちでも、あまり変わらないから、後回しにしていいなどと思っている人がいたとしたら、その人に先ず付けが回って、その人とその周りからから崩壊が始まるのが歴史であるのだ。」と言う。
(要旨)(ノーベル平和賞受賞者:エスキベル博士・アルゼンチンの人権の闘士)

 「人権感覚は、岩に爪を立てるがごとく、これでもかという忍耐と持続こそ必要である」(要旨)と(27年間牢獄で反アパルトへイト運動をつらぬいた。
ネルソン・マンゼラ元南アフリカ大統領:ノーベル平和賞受賞者)は言う。
 
 昨年12月国連総会で採択された「人権教育および研修宣言」の冒頭に、
人権教育と研修は、「すべての人のあらゆる人権および基本的自由の普遍的尊重と順守を促進するための基礎である」と言っている。

 本センターでは、機関紙10月号(市内全戸配布)特集に掲載した本年度の活動方針にある「そばにある人権」と名付けた発想の原点の意義は、次のことを読んでのことであった。(H・Pに掲載あり)

 それは、明年65周年を迎える世界人権宣言の起草者の一人エレノア・ルーズベルト(フランクリン・ルーズベルト米大統領夫人)の言った、「普遍的な人権とは、どこから始まるのでしょうか、じつは、家の周囲等の小さい場所からなのです。あまり小さすぎて世界地図にはのっていませんが、近所・学校・地域・会社など個人個人の世界こそはじまりの場なのです」との文であった。
 近々の27日(土)ゆとりピアでの「第2回:地域ぬくもりの集い」も
その意義に合わせた事業である。

 前述した戦後生まれの人の多さ、日本人の気質以外においても、人権侵害の起こる要因が時として積み重なるようにあらわれる。またそうした事件が益々拡がりを見せている。
今年も12月残すのみ、主行事も無事故・大成功で終わりたいものです。(y・k)