2015年3月10日バトンタッチの季節
春3月から4月は、変わり目の季節である。冬に溜めたエネルギーを新たな子孫に分け譲る時である。
草木等生きとし生けるもの、すべてが子孫繁栄と未来永劫(えいごう)のために支度をする時である。
草木は、芽吹き花を咲かせ実を付けて、子孫を増やす。
人も、学校では、卒業式・入学式が、職場では、入所式と退職式が行われる。
決められた人生の一括(くく)りから、また新たな歩みへとスタートするとことで、新しい動きが始まる。
ゆえに、ゆずる・ゆずられる行為をする時は、総べてのものにとり大切なエポックなのである。
道端に植えられている「ユズリハ」は、春に枝先の若葉が出始める時、ゆずるように落葉するという。
生きる使命を与えられた若葉は、また栄養をためて花果をつけるためにいそしむのである。
次世代に何をどのように伝えるかを、詩人の河合酔茗(すいめい)は、詩「ゆずいは」の中で詠う。
「こんなに厚い葉 こんなに大きい葉でも 新しい葉ができると無造作に落ちる」「新しい葉に命をゆずってーー」
「すべてのものがおまえたちに譲られる」「読み切れない書物」「いのちあるものよいものうつくしいものを」(要旨)
と詠っている。
連綿と続く生きとし生けるものの繰り返されるゆずり又ゆずられての大切の時に、共に思いを込めて新しいドラマ作りに乗り出したい季節の春です。(y・k)