2016年4月6日強き歩みこそ希望の灯(あかし)!
入学・入社式の時です。桜咲く時、決意のあふれた歩きで人生の出発です。
NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」が終わりました。
「やわらかい心に満ち溢れた人情ドラマの魅力」と出版されたファン本に書かれています。
広岡浅子の生涯を古川智映子の著作本「小説土佐堀川(とさぼりかわ)」をドラマ化したもの。昔に読んだ記憶がある本であるが単行本を購入して読んでみました。
浅子は、明治を代表する女性実業家である。男尊女卑の明治初期であったが、そんなことを吹き飛ばして豪気で先を見る明晰な天性を持った人です。
この人の生き方を朝ドラで見たが、即決実行のバリバリと仕事をこなす姿を見せながら包容力のある魅力ある人です。
当時、先駆けである九州の炭鉱会社を手掛け、銀行の設立・生命保険会社の設立・女性の教育機関である日本女子大学校(現:日本女子大)の創設にも尽力しています。
女子教育には、創立者の成瀬仁蔵の「知識を蓄えた書物箱でなく、聡明な知力を備えた活人として訓育する。知育・徳育・体育の3面から女子形成を考える」とのことに感動して協力するのでした。
このような生き方を大切にしていた人であったのです。
どのように努力したか、そしてどう結果を残せたかを自らに課せて生き抜くことを目指したゆえに、福沢諭吉の「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」の平等思想・学問あるなしにより決まる。このことを、とことん学んでいったのです。
伊藤博文総理・井上薫大臣・渋沢栄一(実業家の神様)と交流され、上下なしで突き進む人生には、目を見張るものであります。
人権の平等と自由さを如何なく発揮される姿が、神々しく感じられます。
有名な小説家の宮本輝氏は、この本の解説で「こぢんまりとしてしまって、勇気や気迫を失くしたこの国と民衆に、生きるとは何か、命の力とは何かについて考える時を取り戻させるための、天のはからいではないかと私は思っている」と絶賛しています。
人生の出発ゆえに、強き歩みこそ希望の灯(あかり)なのです。(y・k)